江戸初期の寛永の時代に城主が創建し 「時」を告げてきた
明治26年川越大火の翌年に再建され 高さ約16メートルの三層構造で
現在も1日に4回 無味無臭の時の流れに じんわりと響いてくる
今の自分の時の流れに ささやかな風の音色を感じ
飛ぶ鳥を目で追いかけ 木々の木漏れ日を見て
幾重にも折り重なる変幻自在な時の様相を楽しむ
灼熱の大地や永久凍土 飢餓や戦火 激痛や無意識の中にも
時の粒子は絶え間なく流れて行くのだろう
多様性を求める魂のある生物と 物質のある息づく鉱物
宇宙の中で稀有な存在かも知れない わがままな生物は
宇宙環境に適応するために デジタルブレインを入れる
再生可能な新たな体組織を創るかも知れない
いずれにしても途方もない「時」を追いかけるために

